私が中学生くらいの頃かな?
マリー・アントワネットの映画が公開されて、その時に映画に出てくるマカロンがとっても可愛くて。
高校生の頃は、街のスタバでホワイトモカとマカロンの組み合わせでオーダーするのがマイブームでした。笑
でも。
マリー・アントワネットの生きていた時代って、この形のマカロン菓子は存在していなかったそうです。
パリの観光ガイドさんがYouTubeで仰っておりました。
…なんとも、後ろから跳ね飛ばされたような感覚。
ちょっとガッカリ…。
あの映画の絵面は確かに映えるので、史実と異なってもアリなのでしょう。笑
1700年代って言われると、とてもとても昔の話のように思うけれど、ヨーロッパ旅行へ行くと、建物も家具も絵画も宝石も、沢山の物が綺麗に保管されていて、「意外と、そんなに大昔の話ではないんだなぁ」って思ったりもします。
私が少し西洋美術を勉強し始めた頃、エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブランという、当時はかなり珍しかったであろう、女性画家の存在を知りました。
彼女、マリーアントワネットと同じ歳。
すっごく美人で、王族・貴族から人気があったんですって。
マリー・アントワネットとは、お互いの立場を超えて分かり合える程、とても仲が良かったようで、何枚も肖像画も手掛けています。
ヴィジェ・ルブランの描く女性って、柔らかい女性らしい描かれ方の絵画が多い気がして、本当に大好き。
私がウィーン旅行で見て、心が震えた絵画がこちら。
ウィーンの美術史美術館にて。
マリー・アントワネットはハプスブルク家出身のオーストリア人。
マリーがフランスへ嫁いだ後、娘さん元気にやってますよ的な感じでオーストリアへ送られた肖像画とされています。
その時、お母様のマリア・テレジアは「もっと慎ましく献身的に生活しないとダメよ」って、慌てててマリーに手紙を送ったとか…。(マリーの生涯を思うと、右も左もわからない少女が自らの意思とは関係なく政略結婚で他国へ嫁いで…って、マリーもまた被害者…。)
この絵、数年前に開催されたハプスブルク家の展覧会で来日していましたね。
何が凄いって、
この絵が描かれた当時、ヴィジェ・ルブランもマリー・アントワネットも23歳くらいだったようです。
いや…
マリーの貫禄!!!!
と少し突っ込みたくなってしまいますが…王妃ですものね。王妃の肖像画ですもの。
誇張されるべきところは誇張されなくては…ね。
(エリザベートが美貌の王妃というのは写真も沢山あるのでともかく、マリー・アントワネットの時代は写真が無いので、何がどう誇張さえているのかとか、マリーの素顔はよくわからないですね。)
そして、若干23歳にして、こんなに大きな王妃の絵画を描き上げる ヴィジェ・ルブランの圧巻の画力。
暖かくて柔らかい、セピアがかった色使いが本当に素敵で、ドレスのシルクの表現が素晴らしかった。
因みに、 ヴィジェ・ルブランは86歳まで生きたのに対し、マリー・アントワネットは37歳の生涯。
きっと、この絵画を描いた時の20代前半だった彼女たちは、そんな先の事、全く想像していなかったのではないのかな…。
この絵を見たとき、王妃ではなく、素顔のマリー・アントワネットの部分も沢山知っていたであろう、ヴィジェ・ルブランの事を思うと胸が苦しくなりました。
私が ヴィジェ・ルブランだったら、長い生涯の中で若い頃を思い出す度に、いつも仲が良かったマリー・アントワネットの事を思い出してしまうと思います…。
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