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「あやしい絵展」感想とグッズ

美術展・美術誌の感想
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こんなコンセプトの展覧会、面白くないわけない!

と思ったけど、予想通り面白過ぎたあやしい絵展の覚書。

 

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全体の感想と覚書

 

予定が合わず、限定公開だった六条御息所に会えないのは残念でしたが、

本当に大満足。

 

写真は一部作品を除き、基本的にOK。

 

肌感覚では3/4くらいの作品は撮影OKだったように思います。

ガラス張りの作品や、ガラスケースに入っている作品が多いので

上手く取るのが少し難しかったのですが、

撮影に寛容な展示会っていいですよね。

 

混雑具合

 

休日の夕方に行ったら、当日券は入場制限で並んでいました。 
 
事前に予約チケットを購入した方がスムーズかもです。

平日はもう少し空いているのかな?

 

作品全体

 

女性の絵画が殆ど。

それも、余り認知度が高くなさそうな絵画が多いと思うのですが、

コンセプトや見せ方、世界観の作り方をしっかり構成するところに

お金かけているなぁ~という印象。

 

タダおどろおどろしい女性の絵画集めました、とならずに

江戸後期~昭和の時代の流れによって

美的感覚が変化していく様子が現れていて、見ごたえ抜群でした。


ナレーションやディスプレイにも凄く拘っていて、
  
所々に転がっている詩が面白かったです。

 

平川大輔さんのナレーションが素晴らしい

 

今回の展覧会の作品、

  • 見るからにあやしい(怖い、グロイ)
     
  • 背景や物語を理解しているとあやしく見える(教養が試される系)

の2パターンがあるように思います。

私の場合、教養が乏しいので(笑)、

絵画を少しでも理解出来たら良いな、と思い音声ガイドを使用しました♡

 

こういうのって女優さんや俳優さんが多いと思うのですが、

流石、声優さん。

音声ガイドの面白さが全然違う。

 

あやしい猫さん(平川大輔さん)が案内してくれるのですが、

その猫さんの少し滑稽な話口調がとても良い!

 

おどろおどろしい絵の説明の後で、猫さんが

「何を好き好んでこんなことしたんだろうねぇ~」

なんて滑稽に話してくれるのです。笑

ぞわぞわするような絵画とのバランスが最高。

 

こういう展覧会、栗山千明さんとかがナレーションになりそうなのに。
 
声優さんがナレーションだからこそできる演出。面白いなぁ。

 

これから行かれる方、絶対に音声ガイドありで鑑賞して頂きたい。

本当にお勧めです。

 

 

大正京画壇が熱い

 

やっぱり一番面白かったのは大正京画壇

別名、大正デカダンス画壇。

と、勝手に名付けたい。笑

 

「横櫛」甲斐圧楠音

本展の看板娘。

河竹黙阿弥「處女翫浮名横櫛(むすめごのみうきなのよこぐし)」

という作品が題材のこの絵。

恋人のためにゆすりや殺しをし、最後は恋人と自害した悪女。

不思議な微笑みに惹かれてしまうのもわかるような美しさ。

 

「幻覚(踊る女)」甲斐圧楠音

 

「舞ふ」甲斐圧楠音

 

甲斐圧さんの作品、濃いな。

女性って美しいだけじゃないのです。と、内面をこれでもかと描き出す。

こういうの凄く好き。

 

この方、国展などにも出品されて評価されていたようです。
 
大正時代のデカダンス作家代表!

当時、岸田劉生氏「デロリとした絵画」と表現されたようですが、

すっごくこの表現がしっくりくるなぁ、と。

 

 

「拳を打てる三人の舞妓の習作」岡本神草

舞妓さんたちのポーズは、左から、猟師、狐、庄屋。

この絵、出したかった展覧会に間に合わず、

真ん中だけ切り取って出展したから、

真ん中が切り取られてしまったんですって。

 

「仮面を持てる女」岡本神草

この絵は比較的小さかったのですが、美しくて印象に残っている絵。

日本酒飲みながらずーっと眺めたいような絵。

この絵柄のエコバッグあったら毎日持ちたい。笑

「太夫」稲垣仲静

 

いや、もう…。

太夫の位なのだから、もっと美しく描いてあげて~~!

と思ってしまう。

 

ここ見世物小屋か!って思うようなパンチの効いた作品。

絶対一生忘れない絵になりました。

嫌いじゃない。というかむしろ大好き。

 

今回の展覧会の案内をしてくれた猫さんの絵もこの方の作品。

いやいや、画風違い過ぎて面白過ぎる。笑

 

 

大正京画壇、こんなんが羅列しているのです。

もう楽しくて仕方ない。

 

こういう、妙にリアリティのある日本画がこの時代の特徴のようです。

 

従来の日本画は平面的(浮世絵など)

西洋美術の油画の立体的な技法が受け入れられ、日本画に取り入れられる

妙にリアリティのある、あやしい絵が出来あがる

 

実際に見て思うのは、

日本画家達の技術力の高さって凄い!!!

 

日本画って油画と違って修正もしにくいし、

扱いがすっごく難しいと思うんです。

 

書道然り、日本の伝統的なアートというのは

一発勝負で技量が試されるような気がするのですが…。

その画材や技法を用いてのこの立体感の出し方や表現。

器用過ぎます!!!!

 

日本画って奥が深い。

更にアートが好きになりました。

 

ミュージアムグッズ

 

定番の図集、ファイルとポストカードしか購入しませんでしたが

かなり他も充実しておりました♡

六条御息所のお姉さんは、いつか会える機会を願って、連れて帰ってきました。

 

いやぁ~~~本当に楽しかった。

こういう企画展は面白い。

なが~~~い文章、最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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